婚活を趣味にする哀れな男

部屋の改修最終段階、新しい書棚に本を収める。リビングの書棚にはドフトエフスキーとカフカとバタイユとカミュの全集、埴谷雄高と吉本隆明と澁澤龍彦の著作を集め、芥川と太宰と宮沢賢治と安部公房の全集、岩波の日本古典文学大系も随分とある。昔はもっと文学作品があったけど、若い頃に未練を断ち切るように処分、もったいなかったかも。

 結婚ができない男の部屋には小さな書棚が3つ、僭越ながら私の著作と出版関係の専門書、仕事に絡む本も含めて単行本は少しだけ。高校生の頃に買い求めた日本の歴史、司馬遼太郎や城山三郎の文庫の他に岩波の青を中心に並んでる。新書は岩波、現代、中公、カッパ、ベストセラーズ、PHPにNON、若い頃の時代が蘇るようなタイトルが多いと気付かされる。

 それ以外にも新しい書棚に文庫を収め、溢れた文庫はフリールームに置き去り。これを機会に随分と処理したつもりだけど、今どき旧くなった紙の本など場所塞ぎ。二度と読まないだろう本もあるけど、取り敢えずもう少しだけ、どうせ文庫なら売っても二束三文だろうし。このまま放置しても、私が死んだ後に娘が捨てるだけなんだろうけどね。

 研修や講演の資料もケースに収めて、部屋はスッキリしたけど、この状態がいつまで続くものやら。そろそろ会社を畳む算段もしてるし、そうなれば処分する物も増えるだろうし、意外とこのまま小綺麗に片付いていくような気もする。昨年の入院から食事制限だけじゃなく、諸々と生活習慣の改善、なかなか仕事に打ち込める環境を整えられない。

 周囲の先輩たちも現役引退、鬼籍に入る人たちもいる。一方で喜寿を迎えても活躍する人もいて、見習わなきゃと思いながらも、私自身は亀の歩のもどかしさ。終の棲家の改修だけど、このまま朽ち果てる準備なのか、それとも新たな旅立ちに繋がるのか。書棚を眺めながらあれやこれや、もう少し経てば心も落ち着くだろうが、今は浮遊してる。